東亜連盟 復刻版 柏書房 全17巻 重要文献

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定価19万円+消費税\r\r先の大戦を考える上で極めて重要な東亜連盟の機関誌の復刻版です。\r\r東亜連盟\r石原莞爾(かんじ)の唱えた日中提携の理論。東亜連盟という語は1933年,満州国協和会の目的に見られるが,日中戦争の長期化と日本の国力消耗を憂慮した石原が,中国民族運動の高揚に触発されて宮崎正義らと38年末具体化した。それは〈国防の共同,経済の一体化,政治の独立〉を条件として,日本と中華民国および〈満州国〉が手を結ぼうという趣旨の理論であった。3国間の政策の一致ないし一部の国家機関の共同により日中両民族の対立を提携に転換させることで,戦争の速やかな終結をはかることに当初の主眼があった。近衛文麿首相の〈東亜新秩序〉声明を背景に,39年10月,木村武雄が東方会系の農民運動家や和田勁ら満州国協和会系の人々を集めて東亜連盟協会を設立し,和平気運促進の運動を始めると,日本国内等に十数の支部ができただけでなく,汪兆銘の〈南京政府〉もみずからの立場を基礎づける理論として,東亜連盟論を積極的に採用した。しかし,石原がしだいに同論の主眼を日中和平の実現にでなく,〈世界最終戦争に必勝の態勢〉をという主張に移すようになると,運動の担い手の多くが脱退した。また,41年近衛内閣が〈皇国の主権を晦冥(かいめい)ならしむるおそれある〉として,東亜連盟論を禁止し,同協会の活動を制限した。しかし,同年予備役となった石原は公然と〈最終戦争〉をめざす運動を指導したため,東条英機内閣は圧迫を加えた。その結果,42年思想団体東亜連盟同志会と改組し,和田を代表とした。石原は以後も個人的活動を続けたが,積極的参加者は少なく活動範囲も限られていた。46年GHQ覚書によって解散させられた。
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